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歯髄バンク

幹細胞を使った再生医療に『歯髄細胞バンク』

将来大きなのもしものリスクに備えてケガや病気をしたときの
再生医療・細胞治療に備えることが『歯髄細胞バンク』の目的です。

歯髄バンクとは?①

歯医者さんに行って親知らずを抜いた時、子どもの歯が抜けそうな時などに「この歯、とっておきますか?」と聞かれたことはありませんか?抜けてしまった歯や治療で抜く必要があった歯などを活かす、歯髄バンクというものがあります。

以前に比べて「歯髄バンク」という言葉も聞かれるようになってきましたが、初めて耳にしたという方も少なくないはず。そこで、歯髄バンクとはそもそも何なのか、利用するとどんなメリットがあるのか、利用した場合はどんな施術になるのかなど、気になる部分をご紹介していきます。

健康を守る最先端の医療を知っておき、将来の自分のために備えておきましょう。

歯髄バンクとは?②

歯髄バンクとは歯髄(しずい)という歯の中枢部分にあるやわらかい組織を培養し、再生医療をするために保管しておくサービスのこと。それを保管しておけば、将来病気になったときに歯髄を活用して再生治療をすることが可能になります。

そもそも歯髄とは歯の中心にあり、血管や神経、幹細胞などが集中している部分を指します。つまり歯に栄養を与え、育てている場所。幹細胞というのは分裂して細胞を作り、別の種類の細胞にもなってくれるという2つの特徴を持った細胞です。

再生医療に活用しやすい特徴をたくさん持っている幹細胞。幹細胞をたくさん保有している歯髄を培養・保管しておき、将来の病気に活用できるようにするのが歯髄バンクです。永久歯に生え変わる時の抜けた歯や、親知らずの抜歯などの時に損傷がなければ、歯髄バンクに預けることができます。

歯の中にある自分の細胞を取っておいて将来再生医療に使うという、画期的な技術を利用できる時代になってきたというわけです。

歯髄バンクのメリット

歯髄バンクのメリットとしては、以下5つのようなものがあります。

01再生医療に使える

本来であれば諦めるしかないアルツハイマー治療や脳梗塞の後遺症治療、脊髄損傷などの神経疾患の再生治療。移植しか方法がなかった腎臓・肝臓疾患、糖尿病で壊死した部分の再生治療、心筋梗塞や心筋症などの心臓疾患など、多方面での再生医療に利用できるのです。

02増殖力が高い

幹細胞が硬い歯にしっかり守られて、存在しているのが歯髄細胞。そして、歯髄細胞は乳歯でも永久歯でも増殖力が高いという特徴を持っています。体も加齢によって傷跡が治りにくくなってくることでもわかるように、幹細胞が減ることによって再生する力が弱くなっていくのです。

若いうちであれば歯髄細胞の中にある幹細胞の量も多いため、できる限り早い時期に預けておくと再生医療に使いやすいところまで簡単に培養できるでしょう。

03骨、脂肪、神経などの細胞に変化可能

歯髄細胞は良質な幹細胞を含んでいるだけでなく、非常に培養がしやすいという特徴があります。さらに骨芽細胞、脂肪細胞、神経細胞などさまざまな種類の細胞に変化してくれるため、たくさんの病気に活用できます。

04負担が少ない

本来は臍帯血や骨髄などから取るため、出産時期でないと取れない、負担が大きいなどの理由があります。しかし歯髄細胞であれば、生え変わる乳歯や親知らずの抜歯、矯正時の抜歯などのタイミングですから、負担少なく細胞を手に入れることができます。

05歯の治療に使える

例えばむし歯で神経を抜いたところに歯髄細胞を入れて復活させる、あるいは歯槽骨(歯茎の土台となっている骨)の再生などにも使えます。

歯髄バンクを利用するには?

歯髄バンクを利用するには、さまざまな条件があります。基本的に下記4つに当てはまれば、歯髄バンクの利用が可能です。

歯髄部分が欠損していないこと
歯髄部分が欠損してしまうと歯髄が取り出せない、あるいは歯髄に細菌が入って感染してしまう可能性があります。硬い歯で守られているからこそ安定している歯髄は、歯が欠損しない状態で歯髄バンクに届く必要があります。

むし歯が進行していない、歯髄が感染、汚染していないこと
歯髄部分の欠損とも同様ですが、むし歯などで歯が細菌に感染していると歯髄部分も感染・汚染されてしまう可能性があります。そうならないようにむし歯になる前の予防をしっかり行っておきましょう。

1本につき登録料や保管料などの費用を払うこと
歯髄バンクは歯(歯髄)1本について登録料・保管料などを支払う必要があります。登録料は歯髄の取り出し、検査、培養などの金額を含み、保管料は-150℃以下の液体窒素タンクなどでの保管・管理に使います。

ただ、歯髄は培養できるため、個人差はありますが基本複数回の再生治療に使える状態であることがほとんどです。献歯といって、他の人に歯髄を差し上げるという方法もあります。

冷凍保管前に歯髄の培養が成功すること
硬い歯に守られている状態だとはいえ、冷凍保管をする前に歯髄を取り出して培養しておかなければ、歯髄が感染していないか、培養が成功する歯髄なのかを確認できません。

冷凍保管だけしておいて、取り出してから培養できなかったでは保管しておいた意味がありません。そのため、最初に歯髄を取り出し、培養に成功してから安全のため場所を分けて保管されるケースが一般的です。

どのような形で施術をするの?

当院のような歯髄バンク提携歯科クリニックで申し込み、生え変わりで抜けた歯や親知らず・矯正などで抜歯した歯を歯髄バンクに保管できるか確認。うまく培養できたら冷凍保管しておきます。

歯の治療で考えるとむし歯が進行して神経を抜いたという場合でも、この培養した歯髄細胞があれば神経をうまく復活させることができます。通常神経を抜いてしまうと歯に栄養を与える部分がなくなるため、歯が死んだ状態に。そうすると歯が変色したり、もろくなったりしてしまうのです。

また、歯槽膿漏などが原因で歯茎の土台となる骨(歯槽骨)が溶けてしまった場合も、歯髄細胞を活用すれば再生させることも可能です。今までの治療ではインプラントを行うなど別の方法で疑似歯を再生させる方法か、入れ歯などの選択となっていました。

しかし、この歯髄細胞を使った再生治療では、注射や点滴などで歯髄細胞を体に入れるだけでOK。自分の細胞であるため拒否反応もなく、大きな負担をかけずに治療することが可能です。

歯の治療以外にも、提携している医療施設、再生医療の法律に基づき治療計画を提出している各医療施設などであれば、歯髄細胞を使ってその他の再生医療を行うことができます。

小さな歯に眠っている歯髄のおかげで歯のトラブルがあったとしても、再生させられると考えると、保険や薬にお金をかけるよりも根本的な治療ができるというメリットもあります。ぜひ自分、そして子どもの将来のために、今から検討してみてはいかがでしょうか。

細胞保管施設でのフロー

01.歯髄採取

細胞保管施設に到着した抜去歯から無菌室内にて歯髄を採取し、約3時間の細胞処理を行い、細胞培養を開始します。

※培養を開始する目安としては、抜歯後48時間以内となります。


02.クリーンルームで細胞培養

細胞生着(細胞が増殖する準備)の有無を10日前後目安に確認します。
細胞が元気かどうかの判断をいたします。

※歯髄細胞保管委託契約書の締結と並行して登録保管料のお支払いは、保管に至ると判断した時点で行います。


03.細胞の状態を入念に検査し、その後冷凍保存します。

一定量まで1ヵ月ほど時間をかけて培養を行います。培養後、細胞の保管前検査結果等に問題なければ、お預かりした歯髄細胞を-150℃以下の超低温で大切に保存します。
※細胞には個人差がありますので、細胞数及び1ヵ月という培養期間は、あくまでも目安です。


04.歯髄細胞保管完了通知は大切に保管して下さい。

細胞の保管作業が完了しましたら、「歯髄細胞保管完了通知書」及び「感染症検査結果表」を利用者様へお送りいたします。

※細胞保管完了通知までの所要期間は抜歯から2~3ヵ月です。


自由診療

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