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普段は歯茎に埋まっており、小さい頃歯が抜け替わるとき、あるいは抜歯をするときにしか見る機会のない歯の根。
トラブルになるとどんな問題が起こるのか、対処する為の歯の根の治療法
小さい頃、歯が抜けたときに血が出たことを覚えている人も多いでしょう。血が出るということは、歯にも血が通っているということはご存じのはず。しかしそれ以外に歯の根に何があるのかは把握している人も少ないです。一体歯の根には血管以外になにがあるのでしょうか。
歯の根の説明の前に、歯の構造自体を理解することから始めましょう。歯は私たちに見えている部分が歯冠、歯茎(歯肉)に埋まっている部分を歯根といい、歯根が埋まっている部分が歯槽骨という歯を支える骨です。歯の仕組みは外側に一番固いエナメル質(2~3mm程度の厚さ)、その内側にセメント質、その内側が象牙質という構造になっています。
象牙質の中、一番の内側には歯髄と呼ばれる、骨でいう骨髄のような髄液が入っています。歯茎から少し頭が出るくらいの位置に歯髄があり、そこから歯の根の脚のような部分に通った、根管と呼ばれる管を通って血液が循環し、神経もここを通っています。
このように歯の根と呼ばれている部分の中には、歯髄・血管・神経など歯を育てたり、守ったりするための重要な器官があるのです。この歯根の中にある歯髄や神経などが細菌に侵されてしまうと、程度にもよりますが歯を維持することが難しくなります。
この歯の根が細菌に侵されると、まずは炎症が起こります。そしてそのまま放置すると歯茎に膿がたまり、歯茎が膨らんで外から見るとたんこぶのように飛び出しているような形になります。炎症している段階で治療をしなければ、細菌が歯槽骨(歯を支えている骨)まで到達し、大規模な手術が必要になるケースがあります。
とにかく歯の根の部分の痛みや炎症、外から見ても膨らんでいるなどの違和感があれば、すぐに歯科医院を受診してください。1本だけでなく、他の歯の健康も奪われて一気に歯を失う可能性もあります。
では歯の根の部分が細菌に侵されてしまった場合は、どのように治療していけばいいのでしょうか。
歯の根の治療には精密根管治療または根管治療という治療法があります。どちらも、細菌が歯の中に留まっており、歯茎や歯槽骨には達していないことが条件です。歯の内側で細菌が収まっているようであれば、根管を突き破らないようにしながら細菌に侵された組織をすべて取り出した後、細菌を死滅させるよう洗浄します。そして薬剤を充填して閉じるという形で歯を守ることができるのです。歯を抜いてしまうと、歯茎と共に歯槽骨がやせていってしまい、周りの歯にも影響が出てきてしまうため、歯を温存する方法としてこのような治療法があります。
精密根管治療と根管治療の違いは、拡大鏡と精密な器具を使って根管治療を行うかどうかです。従来の顕微鏡を使わない根管治療では医師の感覚で治療を行うため、細菌に侵された組織の取りこぼし、根管を突き破って抜歯する事態になるなど、治療が非常に難しいものでした。
しかし、拡大鏡で拡大して見ながら精密な器具で間違いない治療が行えるようになった現在では、精度が高まり、歯を温存できる確率が上がってきたのです。
まず麻酔をしてから治療をします。
虫歯を取って神経を確認します。
細い専用の器具で神経を除去します。
専用の薬剤で洗浄します。
汚れた歯質を取り除きます。
専用薬剤で再度洗います。
治療箇所に蓋をします。
蓋を外して2回目に治療を行います。
状態が良ければ次のステップへ、状態が悪ければ治療を繰り返します。
固定式の薬剤を入れて、治療箇所に蓋をしレントゲン写真で確認後、歯の根の治療を終了。
歯の根の重要性と、治療方法について
歯の根は普段意識することはありませんが、私たちの歯を健康に守ってくれている重要な器官が詰まっている場所です。
その歯の根が細菌に侵されて歯を失うことのないように、違和感を覚えた段階でしたら当医院にお越しください。
早期に発見できれば、歯を温存する治療を受けることができます。
あなたの大切な歯を守るためにも。